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「気合いと度胸」で成功する人たち 「優雅な留学が最高の復讐である」より

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MD(医師)で、アメリカのAssistant Professorだった人との昔の会話。ものすごく優秀な人である。 「アカデミックにいた時、周りをみると優秀な人たちばっかりで、その人たちと競争していけるわけないと思ったので、アカデミックを去ったんだ」 私は大学にいた時に、そんなことを考えたこともなかった。確かにものすごい優秀な人はいたが、「ものすごい優秀な人たちと競争してやっていけるだろうか」なんてことは思わなかった。「出来るとこまで行って、ダメだったら、その時また考えよう」と思って挑戦。 なんも考えてなかった。つまり考えが足りない(笑) そんなことは気にもしてない(爆笑) 昔私が書いた島岡先生の本について書いたレビュー。 『優雅な留学が最高の復讐である 若者に留学を勧める大人に知ってほしい大切なこと』 書評 本から一番気に入った文章を引用する。 「世の中には度胸はあるが,考える力がない人がかなりいます.このような人たちは,度胸があり,考える力はないかもしれませんが,気合でたいていのことは乗り越えられると本当に信じているので,学のある賢い人が完全にドン引きするようなリスクの高い選択も,気合で取ってしまいます.そして気合で挑戦した度胸はあるが考える力のない人の大部分が,当然なんらかの形で失敗に終わります.しかし,少数の運のいい人は生き残り,成功してしまいます.」 「少数は,確率はドン引きするほど低いとしても運良く成功し,すべての果実をかっさらっていくのです」 素晴らしい!  しかも、失敗した人、失敗から学習する能力があって懲りないなら、なんどもなんども成功するまで挑戦するんだな。  失敗して後で「そうだったのか!」と思うことしばしば。でも次回同じようなことがあったら違う行動を取ればよいだけだし。 本書の中で最高の文章は著者紹介にある「しかし失敗しても,命まで取られないことを学ぶ」である.そう,失敗しても命までは取られない。今リストラされて失業中だけれど、命までは取られない。 今日の教訓 失敗しても命までは取られない。  過去のブログ ・ 島岡さんがまた本を出した! 2015

The Magic of Thinking Big(大きく考えることの魔術―あなたには無限の可能性がある)

 ホノルルマラソンに行く前に読み終わった本はこれ。 The Magic of Thinking Big   日本語は、「 大きく考えることの魔術―あなたには無限の可能性がある 」である。前にブログに書いた「 お金持ちになるための40冊の本 」のうちの一冊である。  ChatGPTに訊いてみた。 ---- 「The Magic of Thinking Big」はDavid J. Schwartzによって書かれた自己啓発書で、1959年に初版が出版されました。この本はポジティブな考え方の力に焦点を当て、読者に対してより高い目標を設定し、自己疑念を乗り越え、ポジティブなマインドセットを育むよう奨励しています。 この本のキーポイントには以下が含まれます: 大きなことを考える : Schwartzは大きな目標を設定し、野心的な目標を持つことの重要性を強調しています。大きなスケールで考えることが、より大きな達成につながると述べています。 恐れと疑念を乗り越える : この本は、個人および職業的な成長を妨げる可能性のある一般的な恐れや疑念に対処しています。これらの精神的な障害を克服するための戦略を提供しています。 行動を起こす : "適切な"瞬間を待つのではなく、本は読者に対して即座に行動を起こし、目標に向けて働き始めることを奨励しています。 ポジティブなマインドセット : Schwartzは困難な状況でもポジティブな態度を維持することの重要性を訴えています。本によれば、ポジティブな考え方は結果に影響を与え、成功を引き寄せることができるとされています。 自信を構築する : 著者は能力への自信を構築する方法について説明し、個人の潜在的な可能性を信じるマインドセットを育むことの重要性を強調しています。 この本は多くの読者に影響を与え、時の経過とともに評価され続けていますが、自己啓発書に対する個々の意見は異なる可能性があります。この本の特定の側面について質問がある場合や、知りたいことがあれば、どうぞお気軽にお聞かせください。 ----  気に入ったところ 1. 大きな目標を持つ Think little goals and expect little achievements. Think big goals and win big success.  Rememb

お金持ちになるための40冊の本

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博士課程に進むと決意したときに「お金持ちになる気がしない。だから自分で勉強しないと」と思った。(←昔の話)ちょうどそのころ「金持ち父さん貧乏父さん」が出版されたので、読んで「投資を勉強しよう」と思った。 それ以後投資は趣味。読書も趣味なので、「どこかに良い本はないかしらー?」と探していたら、ちょうど良いYoutubeビデオを発見。 でもこのリッチそうなおじさんは一体何者???     Level One: $0 to $100,000 (ビデオでの説明を見る限り、お金に対する心得と、成功する気持ちの持ち方の本のような気がする) 40. Secrets of the Millionaire Mind (ミリオネア・マインド 大金持ちになれる人 お金を引き寄せる「富裕の法則」) 39. The Psychology of Money (サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット) 感想はこっち 。 38. The Magic of Thinking Big (大きく考えることの魔術―あなたには無限の可能性がある) 37. The Winner Effect  36. Think and Grow Rich  35. Unscripted  34. The Essence of Success  33. Atomic Habits  32. The 7 Habits of Highly Effective People  31. The 12 Week Year  30. The Art of Getting Things Done  29. Essentialism  28. So Good They Can't Ignore You  27. The Unfair Advantage  26. Mastery  25. Steal Like an Artist  24. Rich Dad, Poor Dad (金持ち父さん、貧乏父さん) 23. The Compound Effect  22. The Little Book of Common Sense Investing  21. The Intelligent Investor  20. One Up on Wall Street    Level two: $100K

読書する人だけがたどり着ける場所

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今回帰国して買った次の本はこれ。 読書する人だけがたどり着ける場所 BOOKOFFで100円で購入(笑) どこにたどり着けるのか疑問に思ったので購入してみた。なんでも文学部教授が書いた本で、読書の方法+読書によって思考も人間力も深まる。。。という本。  目次 序章 なぜ、いま本を読むのか 第1章 読書をする人だけがたどり着ける「深さ」とは 第2章 深くなる読書浅くなる読書何をどう読むか 第3章 思考力を深める本の読み方 第4章 知識を深める本の読み方 第5章 人格を深める本の読み方 第6章 人生を深める本の読み方 第7章 難しい本の読み方 気に入ったところを引用(太字)   物語で身につく、「映像化」する能力 読書をしているときの脳の働きは、とても精妙で複雑です。文字をたどって意味内容を理解し、感情を理解して味わい、描かれた風景や人物の姿、声などさまざまなものを想像しています。 読書しているときは、私の頭もいろんな風景や人物の姿を想像している。他の人がどんな感じか知らないけど、イメージとしてはこんな感じ。 ただし私の場合はここまではっきりしてない。ここまでイメージすごかったら、Inception(インセプション)で雇ってもらえるわ(爆笑) ダビンチ・コードを英語で読んでいたとき、2ページぐらいごっそり風景と登場人物の動きが全然わからなくて、映画を見てやっと分かったことがある。大変ですよ頭で想像するの。。。。    1テーマ5冊読めば、ランクA あるテーマについて知りたい場合、続けて5冊ほど読むとかなり知識が得られます   ほー。そうやって読めばいいのか。つみたてNISAについて5冊読めば、確かにかなり知識が得られる。20冊読むとかなりのSランクだそうな。なるほどー。じゃ、今度あるトピックについて知りたいときは5冊まとめ買い。 この世を過ごすうえで、深くてすごいものに出合うだけでも、もう時間がないと気づきます。薄っぺらい、浅いものに付き合っていられないのです。 できるだけ一流のものに触れたいというとき、「古典」ならほぼ間違いありません。単に古いものというわけではなく、時代を超えて多くの人に愛されてきたもの。歴史の中で評価され、現在もその価値を失わないもの。時の流れの試練に耐えて残ってきたものには、それだけのパワーがあるのです。  「人生

Range - David Epstein

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最近読んだ本はRangeという本   Range: How Generalists Triumph in a Specialized World    昔読んだMalcolm Gradwellの10000時間トレーニングで専門家になるの逆を行く本である。 Gates Note(ビルゲイツのブログ)で、毎年夏と冬の休暇に本を紹介するのだが、そこにあったので読んでみた。  ビル・ゲイツ年間50冊読むらしい。って、書いたっけ? そのビル・ゲイツ厳選のおすすめ本である。   ゴルファーやクラシック音楽のプレーヤーみたいに小さい頃から訓練するのが必要な職(チェスもこの中に入るらしい)と違って、広く浅い知識や情報を使って仕事をするジェネラリストを擁護する(???)本である。私みたいなスペシャリストは「へー」と思いながら読んだ。まー、PI道を歩んだ時点で何でもこなさないといけないから、完全なスペシャリストではないわな。。。   中に出てきた話で一番心に残った(?)のはゲームの話。 チェスは昔からある頭脳のゲームだが、ルールがきちっと決まっていて、はみ出たことは出来ない。幼少からのトレーニングが必要だが、ルールがきちっと決まっているので、コンピューターの発展により人間よりもコンピューターのほうが強くなった。対照として出てくるのはRealtime Strategy Gameで、例としてあげられるのはCommand and ConquerとStarCraft。この辺Sapiens(日本語名サピエンス全史)読んだら「チェス」と「Mine CraftやCivilization」の違いが出てきたけど、同じ感じ? Civilizationはともかくとして、Mine Craftの解放性は素晴らしいと思う。何してもいいし、端があるのかも不明。底はある。   それにしても、Real-time Strategy Gameって、何? インターネットで調べたら StarCraft II は無料ということが判明。早速ダウンロードして遊んでみた。 忙しい! 何ですか、この忙しいゲームは。あっちで行動、その間にこっちで行動と言う風に作戦を並行に実行しながら難問(?)をクリアしなければならない。まあ何となくジェネラリストの意味がわかったようなわからないようなままで本は読み終わった。まあ実世界は混沌としていて昔使っ

「ポスドクの流儀」+転職の報告

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日本から「ポスドクの流儀」っていう本が送られて来た。簡単にいうと、「本送るからレビュー書いて」ということである。(実際の文章はもっと丁寧に書いてある) レビュー書くから、もっと本送ってくださいねー!!!!! さて本題に入って。 ポスドクの流儀 悩みを解きほぐして今日から行動するためのチェックリスト 序 謝辞 日本語版発行に寄せて まえがき 第1章 ポスドクという選択 第2章 英国の高等教育の背景 第3章 研究者として英国に渡る:海外へ渡る人への教訓 第4章 ポスドクという立場で働くことを最大限活用するには 第5章 研究責任者(PI)との関係 第6章 論文発表と生き残り 第7章 教えることと監督すること 第8章 移転可能なスキルの開発とチャンスのつかみ方 第9章 効果的な人脈形成の要点 第10章 予測不可能な研究─リスクと見返りのバランス 第11章 生産性を高め、ストレスを減らし、プレッシャーを軽減する 第12章 研究の多様性 第13章 研究公正と倫理 第14章 キャリアと意思決定に対する責任 第15章 学術界を超えるキャリア 第16章 フェローシップ 第17章 「講師への飛躍」(講師職:仕事の内容と応募方法) 第18章 成功する履歴書の書き方 第19章 面接と質問 第20章 結論:今、あなたに知っていて欲しいこととは? 第21章 あなたへ 研究室に一冊おすすめ。出身研究室の先生や他の大学でラボ構えた先生に送ろうかしら? 気合いの入った博士課程学生やポスドクなら購入して読むぐらいおすすめだけれど、3200円だとちょっと高い? でも世界に羽ばたく博士課程学生やポスドクなら、「貧乏だから買えない」で終わるんじゃなくって、先生にごねるとか、図書館の人におねだりして買ってもらうとか、博士の友達と共同で買って回し読みするとか、このぐらいの「問題解決能力」が欲しいところ。 もとは What Every Postdoc Needs to Know という英語の本で、それを日本語に訳したもの。前に Making the Right Moves: A Practical Guide to Scientific Management for Postdocs and New Faculty, Second Edit

Bad Blood

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中国発の超面白いSFを読み終わった次の本はこれ。 Bad Blood: Secrets and Lies in a Silicon Valley Startup Theranos(セラノス) のお話である。現時点でアマゾンでのレビュー2811。星は5つ星中4.8星という感じである。ちなみにアメリカは意見言ってなんぼの世界なのか、New York Timesとかにもコメントするのである。 意見言ってなんぼー。 あまりに面白すぎて止まらなくなり朝の2時か3時ぐらいまで読んでしまった。週末だったから良かったけど、平日だったら次の日困るよね。 しょっぱなから嘘。 仕事環境悪すぎ。 途中から作者(ジャーナリスト)が「I(私)」として登場してきて、さらに面白くなった。 TecanとかBioRadの機械とかも出てくるし。 事実は小説よりも奇なり。そこらへんのドラマとかよりも面白すぎるぞ。是非ともドキュメンタリーとかじゃなくって、作者が登場するところも入れて映画化してほしい。 と、ここまで書いて「事実は小説よりも奇なり」って英語でなんて言うんだろうと思って調べて見たらこんなの発見。 “Truth is stranger than fiction, but it is because Fiction is obliged to stick to possibilities; Truth isn't.”  Mark Twain, Following the Equator: A Journey Around the World 適当に訳。 「真実はフィクションよりも奇なり。なぜならフィクションは可能性に従う必要がある。真実にその義務はない。」 なんとー。 本に戻って。 途中で一瞬だけ出て来る ルパート・マードック がすごかった。かっこいいぞルパート・マードック。 あと印象的だったのは、「2008年の経済危機のときに、投資先を探していた投資家たちが投資し始めた」ということ。 経済危機の途中だろうがなんだろうが、金はあるところにはあるらしい。(←重要な発見) 日本語訳されるかもしれないので、これ以上書くのはやめとく。 今日の教訓 一体なんのサスペンス? 過去のブログ ・ Three-body problem(

Three-body problem(三体問題)のイメージ

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友人とThree-body problem(日本語名三体)の本の話をしていて今日見つけたYoutube video. こんな感じになるらしい。 綺麗ですねー。 今日の教訓 綺麗ですねー。 過去のブログ ・ The Three-Body Problem(日本語名 三体)シリーズ読破

The Three-Body Problem(日本語名 三体)シリーズ読破

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The Three-body problemシリーズ全部読んだ。 1冊目 The Three-Body Problem 2冊目 The Dark Forest 3冊目 Death's End 同僚に「面白いよ」と教えてもらって、 たまに読んでる千賀さんのブログに書いてあって 、さらに島岡先生からおすすめされた。おすすめされたのが8月11日で今日は10月20日なので、結構なスピードで読みましたな。 始まりからdramatic entrance(劇的な始まり)で、スケールでかくて楽しい。サイエンティストがこれだけ出て来るサイエンスフィクションも珍しい(主人公は全部サイエンティスト)。中国人の科学に対する信頼と期待が感じられる。と思ったら同じようなことを思った人がいたらしい。 中国のSF小説「三体」が大ヒット その「妄想力」がとにかく凄い(Forbes Japan) 妄想じゃなくって、空想力か想像力だと思うけど。 サイエンティストとかエンジニアとかはサイエンスフィクションからヒントを得て仕事したりするのである。 (↑私の勝手な意見) 前も書いたけど、サイエンティストをもっと大事に してください。 それにしても、はやく Type II civilization にならないかなー(←変なこといつも思ってる私) その次に思ったことは、出て来る人間の人間らしさ(生物らしさ)である。ある危機に対して「皆で一丸となって」「総力戦」で対応するかと思いきや、てんでバラバラ(笑) でも良く考えたら一緒の行動して種として死滅しちゃったら終わりだから、てんでバラバラのほうが生物として正しいと思う。 他に気に入ったのはWallfacerのLuo Liである。他のWallfacerたちが金・資源・労力使いまくりなのに、全然そんなこともせず問題解決。さらにお気に入りは2冊目から出て来たThomas Wadeである。鋭さ奇抜さが素晴らしすぎ。Luo LiやThomas Wadeみたいな問題解決法でサイエンスをしてみたいものである。空想の人から学ぶのもなんだけど。それでもやっぱ競争相手が圧倒的な場合に同じ土俵で戦ってはいけないよね。 2巻目から出てくるSophonもかっこいー。 出て来たサイエンスフィクション ・アシモフのfoundatio

正しい質問をすることの大切さ

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私のお気に入りの本の一つは The Hitchhiker's Guide to the Galaxy である。ダグラス・アダムスの書いたサイエンスフィクション。 Elon Muskのお気に入りの本でもある。 上のビデオでは「どうして正しい質問をすることが大切なのか」をElon MuskがHitchhiker'sを引用しながら語っている。4分43秒から6分21秒まで。 引用された場所の、ネタバレのYoutubeビデオはこっち(爆笑) 「正しい質問」をしないと、えらいことになる。コストも時間もかかったあげく、満足できない答えが出てくる。の究極の例である(笑) Elon Muskは上のビデオで、 Douglas Adams, best philosopher ever. Maybe, I think, the best book in philosophy ever. (ダグラス・アダムスは最高の哲学者だ。僕が思うには、(Hitchhikerは)最高の哲学書だ) って、言ってる言ってる。  こんな本も売ってたし。 Why questions matter more than answers.(なぜ質問のほうが答えよりも大事なのか) そりゃー「XX」っていう意味不明な答えを得るからに決まってるじゃん!  今日の教訓 それにしてもElon Musk、そこまでThe Hitchhiker's Guide to the Galaxyが好き? 過去のブログ ・ Space X、車を宇宙に飛ばす ・ The Hitchhiker's Guide to the Galaxy イギリス人のジョークがふんだんにちりばめられた傑作である。ナンセンスがたっぷりで笑いすぎで死にそうな本。

研究につまずいたとき力をもらえる本- Letters to a young scientist

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この前実験医学に頼まれて書評を書いた。読書好きの人に数人に頼んで選んでもらったらしい。「研究につまずいたとき力をもらえる本」という題である。 それだったら映画の「 ショーシャンクの空に 」とか「 ガタカ 」とかのほうがいいような気がしたけど。それだと「挫けたときに力をもらえる映画」の間違いか。 今回オススメしたのは Letters to a young scientist .(日本語名「 若き科学者への手紙 」) 書いて今ごろ思うけど、Battlefieldに突っ込んで行っていけないのは科学者だけではなくって、どこの分野でもそうかも。 続編としてあと2冊ぐらいは書評かける気がする。来年の読書の秋にまた聞かれるかもしれないから、とっておこう。 他の人のオススメ本に新田次郎の本があった。新田次郎と言えば 「八甲田山 死の彷徨」 。学生の時に読んだと思うけれど、二つのグループの結末が対照的で、「 バカな上司について行くとえらい目にあうから気をつけないと 」と思った次第。一冊の本が一文に収束されてしまうのもどうかと思うけど。上の「若き科学者への手紙」も2文ぐらいに収束。 記憶力悪いからそんなものよねー(笑) 前読んだサピエンス全史も一文に収束 。 記憶力悪いからそんなものよねー(笑) 今日の教訓 また来年も頼まれたら書こうっと。 過去のブログ ・ サピエンス全史-2(Sapiens: A Brief History of Humankind)

サピエンス全史-2(Sapiens: A Brief History of Humankind)

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Sapiens: A Brief History of Humankindをやっと読み終えた。 日本語名は「サピエンス全史」という名前である 。 学生にもらってから読み終わるまで4ヶ月。読書は私の趣味で、大量に読むというよりも歯ごたえがある本を読むのが好きなので、4ヶ月かかっていても全然問題ないのである。ちなみに英語版であるが、小難しいテーマを小難しい英語で書いているわけではない。もともと大学生に教える授業がもとになっているらしい。学生を寝させないためか(笑)、エンターテイメント性もあって面白かった。こんな授業受けてみたかったわ。"We did not domesticate wheat; wheat domesticated us."とか、著者の視点と表現が新鮮である。 前のブログを書いた時に、 読書好きな島岡先生 に連絡したところ「もちろん読みました。日本ではベストセラーです」という返事がきて、知り合いにも「日本では大ベストセラー、意識高い系ビジネスパーソン必読書」と教えてもらった。 「意識高い系ビジネスパーソン必読書」英語で読みました(笑) (←ただの自慢) さて、こう分厚い本は読んだ後digestion(消化?)が必要である。いろんなことを思いつくのだが、450ページ分の感想文を書くと大変なのである。そういうときは私は熟成(というかむしろ忘却?)をすることにしている。頭の容量が少ないので、450ページの本は「Luxury Trap」と「Scientific Revolution Feedback Loop」と「Happiness」にまとまってしまった(笑) Luxury trapとかHappinessとかはどうせどこにでも書評が書いてあると思うのでここでは書かないことにして、サイエンティスト(科学者)の観点からいうとScientific Revolution Feedback Loopは素晴らしかった。Resource(資金や資源?)をつぎ込んでScienceが向上し、それによってPower(権力)が向上するのである。その権力を使ってまたResourceを得て、それをサイエンスにつぎ込んで、それで権力が増して。。。それを歴史上の出来事と一緒に考えいくと凄みが増して面白い。いつものことだが発想が飛ぶ私の結論。 サイ

サピエンス全史 (Sapiens: A Brief History of Humankind)

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今読んでる本は Sapiens: A Brief History of Humankind 。 学生にもらった分厚い本である。 464ページのものすごい本であるが、別に英語が小難しいわけではないので半分ぐらい読んだ。正確に言うと小難しい単語はすっ飛ばして読む(笑) ただいま"The marriage of Science and Empire"である。 今日、日本語版を発見。単行本である。 と サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福 上下巻になっているらしい。 上巻300ページ! 下巻296ページ! 当然だが、日本語でもすごい分厚である。このサイズの日本語の本、最近見たことないし。 ”The marriage of Science and Empire”は「科学と帝国の融合」という訳になってる。 今日の教訓 頑張って読みましょう! 過去のブログ ・ 分厚い本もらった+家にある本の数が子供の将来を左右するかも?  (学生からビルゲイツもおすすめの本をもらったこと)

Books of the year 2018 - Algorithms to Live By

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2018年印象に残った本 その3 Algorithms to Live By: The Computer Science of Human Decisions (Amazon) Brian Christian (Author), Tom Griffiths (Author) 前にも書いたけど、洗濯した靴下の組み合わせをどうにかしたくて検索した記事にこの本が紹介されていたのである。 How science can help you sort out your socks (BBC) 靴下の効率的な組み合わせ方のビデオはこの記事に載っているので、知りたい方はBBCの記事をどうぞ。 本の章はこんな感じ。 1 Optimal Stopping: When to Stop Looking 2 Explore/Exploit: The Latest vs. the Greatest 3 Sorting: Making Order 4 Caching: Forget About It 5 Scheduling: First Things First 6 Bayes's Rule: Predicting the Future 7 Overfitting: When to Think Less 8 Relaxation: Let It Slide 9 Randomness: When to Leave It to Chance 10 Networking: How We Connect 11 Game Theory: The Minds of Others Conclusion: Computational Kindness 1 Optimal Stopping: When to Stop Looking の「ガールフレンドとデートして何人目あるいは何歳ごろで手を打つか(結婚するか)」から話は始まる。コンピューターサイエンティストってそんなこと考えてるのか! 3 Sorting: Making Order With sorting, size is a recipe for disaster. らしい。ここに靴下の話が出てくる。 "Am I wasting my time organizing email?&

Books of the year 2018 - The complete Sherlock Holmes

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2018年に読んで印象に残った本 その2 The Complete Sherlock Holmes(Arthur Conan Doyle) Amazon.com 上のリンクからダウンロードしたら、タダ。 キンドルだからページ数関係ないけど、一応1874ページ(笑) 本屋でみてびっくりサイズ。 私が英語で本を読む理由は、「英語読むスピードを上げたい」+「日本の本をアメリカで購入すると高い」からである。せっかくアメリカにいるんだしさ、英語で読むのもいいよねというのが理由である。いい本は国境を越えて、翻訳されて読まれるしさ。 ということでアーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ、子供の時に数個ストーリー読んでいたが、全部読破。アーサー・コナン・ドイル本人はシャーロック・ホームズ書くのに飽きたので途中で殺していたが、ファンに不評で復活。ご苦労様です。それにしてもProfessor Moriarty(モリアーティー教授)、シャーロック殺すためだけに出て来てない?(笑) ストーリーのテンポの良さは最高である。アレクサンドル・デュマもテンポよくって素晴らしいけどね。 The Count of Monte Cristo(Alexandre Dumas) Amazon.com モンテクリスト伯 こちらも上のリンクからダウンロードしたら、ほぼタダ。830ページ。そうか、あれ830ページもあったのか。なかなか終わらないと思ったら! こっちは現代版シャーロック・ホームズ。おすすめ。 今日の教訓 シャーロック・ホームズ読み終わって残念!(でも年とったらストーリー忘れるからまた読めばいいか) 過去のブログ ・ Books of the year 2018 - The Structure of Scientific Revolutions

Books of the year 2018 - The Structure of Scientific Revolutions

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Bill Gatesを真似して? 2018年に読んで印象に残った本の話 The Structure of Scientific Revolutions. Thomas Kuhn 日本語名は「 科学革命の構造」で、ウィキペディアから引用 。 『科学革命の構造』(かがくかくめいのこうぞう、英: The Structure of Scientific Revolutions)は、1962年にアメリカの科学史家・科学哲学者であるトーマス・クーンによって発表された著作である。その後1970年、1996年、2012年に再版され、19の言語に翻訳されて広く読まれた。 この著作では科学史の進歩を見直す立場から、科学において一定の期間にわたって研究者たちにモデルとなる問題、解法を提供する承認された科学的業績を意味するパラダイムの概念を用い分析する。後の科学史とは研究の蓄積による曲線的な進歩ではなく、パラダイム転換(パラダイムシフト)による段階的な過程として捉えなおすことができることをクーンは論じようとした。カール・ポパーなどとの議論で繰り広げられたパラダイム論争を引き起こした研究であった。 引用終了。 結構有名な本で、某ハーバード教授のオフィスにも置いてあるらしい。本好きの 島岡さん(三重大の教授なので、島岡先生) に勧められて冊子を購入したが、難しすぎて何度も挫折。島岡先生に挙げ句の果てには「持っていることに意義があるのです」と慰められ(?)た。積ん読ではなく「かざっとく(飾っ読?)」にしておいてもよかったのだが、やっぱり読まないといけないよねということで踏ん張って、キンドル版を購入しなおし(突っ込ん読)、日本に帰ったときに暇だったので読み切った! やったー!!!! これで私のオフィスに飾っておける(爆笑) Cheating sheetはこっち。 In retrospect: The Structure of Scientific Revolutions. (Natureの購読が必要?) 要約よりも本のほうが良かった。何が書いてあったのかはここでは書かない(内緒)。日本語版も売っているみたいだが、重要なことが書いてあったので、サイエンスをするものは一度(英語で)チャレンジするのもいいかもしれない。それにしても大変だったぞ、この本。これと同じ

分厚い本もらった+家にある本の数が子供の将来を左右するかも?

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今日学生から本をもらった。読んで面白かったから私にあげることにしたらしい。 Sapiens: A Brief History of Humankind Yuval Noah Harai アマゾンで5452もレビューがついている。 464ページ! 著者はオックスフォード大学でPhD(博士)を取ったあとHebrew Universityで教えているそうな。オフィスに置いていたら、他の学生が来て、「私その作者の別の本読んだ!」とな。464 pagesの本、いつ終わるか不明である。それにしてもアメリカの本、分厚いことよ。フォントサイズも小さいし(サイズ8?)1ページ33行。 日本に帰って本屋さんによるのだが、字は大きい、行間は大きい、内容深くない、もの足りんと思っていたし、本好きの友人もブツブツ言っていた。私の場合は英語の本を読んでいるからかもしれない。しっかし英語の本、分厚いやつは分厚いぞ。特に大学教官が書いたやつが(笑) この本に対するビル・ゲイツの書評はこちら。 Sapiens-A-Brief-History-of-Humankind Bill Gates ビル・ゲイツ本が大好きで、休暇の季節になると書評を書いてビデオ作っているのである。こんな感じ。 この前発見した記事。 Novel news: world's biggest bookworms revealed in study(The Guardian) Researchers reveal having more books at home when growing up, even if you don’t necessarily read more, improves educational outcomes それと同じようなことを書いた日本語の記事はこっち。 子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する:大規模調査(ニューズウィーク) 31カ国、16万人を対象に行われた調査で、16歳の時に家に本が何冊あったかが、大人になってからの読み書き能力、数学の基礎知識、ITスキルの高さに比例することが明らかになった。 らしいので、皆さん家には本をたっぷり置いておきましょう(笑) 投資としては非常に安いし(爆笑) 英語の記事の方には各国の表があって

2019年新年のご挨拶 人生は長い

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新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 うちの大学は24日(の午後?)から1月1日まで休みである。 研究費申請書書かないといけないんだが、休みなのでちょっと怠け気味でだらだらしていた。ラボにも行ったりしたが、基本ダラダラ。そしたらダラダラに飽きた。 明日から仕事行くぞ! 引退したら3日で飽きそうである。ちょっと真剣に将来を考えないと。 2018年の反省はここに書かないことにして、達成したことだけ書く。 ・論文が受理された。すばらし。 ・Strava(どれだけ走っているかを記録するソフト)によると、どうも2018年は540km走ったらしい。ものすごい距離に聞こえるが、週10kmである(笑) 次に2019年の目標 この前日本に帰っていたのだが、その時♪本を売るならブックオフー♪で購入してきた本はこれ。 LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 大絶賛32万部の本にアマゾンで271しかレビューがついてない日本は不思議な国である。購入した理由はこの本を紹介した記事を3つぐらい見たから。 100歳まで生きるとした時の人生設計は親の世代とか、今まで信じていたのとかと全然違った(汗) 私は100歳まで余裕で生きそうである。老後に爪に火を灯すような生活をするのは考えるだけで嫌なので、最近再開した Mint(家計簿ソフト) を使ってリタイアメントに必要なお金の計算をした。 75歳で引退。 100歳まで生きる。 などなどのパラメーターを入れていって、出て来た値。 目標値$1,826,803 1ドル100円として、1.8億円。 はいー???? いままで引退まで1億円目標と思っていたけど、1.8億円はちょっと多くない?しかも、豪華な生活織り込んでないんだけど。 その値などなどを加えた後で、予算を適当に設定し直し。 さて、100歳まで生きる人生はたぶん焦らないでもいいかもしれない。本を読んでもなんか人生が引き伸ばされてる感じがせんでもない。Explorer(自分のやりたいことを探す)時期とかあるし。「大学卒業後何したらいいかわからない」という学生がたまにいる。この本を読んだあとで思った。全然結構じゃないか。大いにいろいろ探してくれ。 引退75歳の人生設計だと当然ながら、自分の能力とか技能とかが後半になって

Regret Minimization Framework - 人生の最後で後悔することを減らすよう行動するフレームワーク

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今読んでいる本はこれ。 Algorithms to Live By: The Computer Science of Human Decisions どうしてこの本を発見したかというと、靴下の組み合わせをどうにかしたかったのである。洗濯した後の靴下組み合わせるの、大変じゃない? その途中でこれを発見。Regret Minimization Frameworkという名前らしい。Jeff Bezos(アマゾンのCEO)が作っちゃったらしい。 曰く、「80歳になって後悔すること(量? 質?)を減らすように行動する」ことらしい。ニューヨークで安定した仕事についていたBezosだが、本をインターネットで売るというアイデアを思いついてボスに言った。上司は必死に引き止めようとしたが、Bezosはここでインターネットで本を売ることを行動に起こさなかったら80歳になったときに後悔すると思ってAmazonを作った。 くわしくは上にYoutubeで我慢して(2分40秒)字幕でもつけてどうぞ。 人生やっぱり後悔しないように生きないとね! いや、本によると人生を送って行くうちに後悔が増えていくのは避けられないので、その数(量?質?)を増加を抑えるように生きることが大切らしい(笑) 今日の教訓 人生の最後で後悔することを少なくするように行動する。 過去のブログ ・ アイデアをたくさん出してから、悪いアイデアを捨てることを学ぶ

Space X、車を宇宙に飛ばす その2

「Space X、車を宇宙に飛ばす」の続き。 The Falcon Heavy test flight included a copy of Isaac Asimov’s Foundation novels いわく、この前のSpace Xが飛ばしたTeslaロードスターの中には、特別なものが入っている。それはアイザック・アシモフが書いた「ファウンデーションシリーズ三作!」 ファンデーションシリーズは私も大好きである。(ちなみに アイザック・アシモフは私が働いているボストン大学医学部のAssociate professorだったらしい )全部で7冊ぐらいあり、全部英語で読んだ。その最初の三冊が小さなquartz disc(水晶の記憶媒体)に入っている。指ぐらいのサイズのその記憶媒体が保存できる容量は理論上360TB。 360TB!!!! ここにあるマックのバックアップ用のHDは4TBで、はるかに大きいですけど。 Optical Data Storage Squeezes 360TB on to a Quartz Disc—Forever によると、13.8 billion years even at temperatures of 350oF(176oC)と書いてある。とてつもなく長い期間ですな。 とてつもないサイズのハードディスクが必要そうな友人に思わず連絡してしまった。 Visualizing the brain at the level of the connectome would consume nearly half the world’s current digital storage capacity (New York Times) によると、 マウスの脳のマップを精密に記録するのに必要な容量は450,000 TB 人の脳のマップを精密に記録するのに必要な容量は1,300,000,000 TB 2014年時点の地球上の全部のハードディスクの容量は2,600,000,000 TB このquartz discだったら マウスの脳は1250枚。 人の脳は3600000枚? まだ多いけど、マウスは可能? この記憶媒体はイギリスのSouthampton大学の Arch Mission foundation で作られ